HALとは?
HALを開発したサイバーダイン社のページによると、
HAL®(Hybrid Assistive Limb®)は、 身体機能を改善・補助・拡張することができる、 世界初※のサイボーグ型ロボットです。 身体にHALを装着することで、 「人」「機械」「情報」を融合させ、 身体の不自由な方をアシストしたり、 いつもより大きなチカラを出したり、 さらに、脳・神経系への運動学習を促すシステムです。
ということです。
医療用や福祉用などの用途によって様々なタイプがあり、 下肢タイプでは装着者の脳から筋肉へ伝わる電位信号を読み取り、補助してくれます。
さらに医療用では「歩きたい」「立ちたい」という思いに従って装着者の脚を動かし、 「歩けた」「立てた」という感覚のフィードバックをタイミングよく行うことで脳の学習を促し、 実際に自らの脚で歩けるようになるそうです。
HALを体験してみた
今回は、販売提携をしているオムロンさんでHAL介護支援用(腰タイプ)と作業支援用(腰タイプ)の体験会を実施しているということで行ってまいりました。 自分たちが体験したのはHAL介護支援用(腰タイプ)でした。 ベッドや車いすから要介護者を運ぶ際に腰の負担を軽減してくれるそうです。
HALを装着してモノを持ち上げようとすると、脳から筋肉に生体電位信号が送られます。 HALは腰に貼ったパッチからその信号を読み取って腰をサポートする動きをします。
重さ20kgの水を持ち上げてみる。
ウィィィ−−ン(HALの動く音)
水の重さはしっかり伝わりながらも、腰をサポートしてくれるので持ちあげる動作は楽に感じられました。
勘違いしそうになりますが、
「重いものを簡単に持ち上げられるロボット」ではなく 「重いものを持ちあげる時の腰の負担を軽減してくれるロボット」なのです。
オムロンさんの説明でも これからは「機械が人に合わせる」「人の技術を機械が再現する」人と機械が一体となるものづくり に移行するということをおっしゃっていました。
機械と一体となりすぎて姿勢や動きがロボット化してしまう人もいますので、 まだ人間のほうも追い付いてなさそうです。
最後に
ロボットというと、Pepperのように自分で動いてしゃべるロボットのイメージが強かったですが、 HALのように機械が人にあわせてサポートするロボットもどんどん身近になってくると感じました。
我々が現在アプリケーションの開発をしているPepperとは全く異なるロボットですが、 思想などは大変参考になります。
もうひとつ印象深かったことがありまして、
HALを装着して軽快に20kgの水を持ち上げていた弊社CTOがオフィスまでの帰り道に、
「脚が筋肉痛になった」
とボヤいていました。 腰はサポートされましたが、脚が悲鳴を上げたそうです。
40過ぎたオッサンの筋肉痛まではサポートしてくれませんのでご注意ください。
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